toriのシンプルライフ

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持ち物の数より「使用率」。物の価値を高めるミニマリズム

ミニマリストとは、簡単に言えば「最低限の持ち物」で生活する人を言います。
でも、「最低限」とはなんでしょうか?

私は物の数ではなく、「使用率」に着目して、自分にとっての最低限を判断しています。

ついつい人の家と比べて、(我が家には物が多いのでは?)と悩んでしまう方に読んでいただきたいと思います。

 

 

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ミニマリズム=数を減らすこと?

ミニマリストの持ち物は得てして少ないものです。

必要でないものを手放していくと、自然と身軽になっていくからです。

とはいえ私は、持ち物が少ないことそのものがミニマリストの本質だとは思っていません。

私が考えるミニマリストの本質は、こちらです。

 

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私は持ち物の数や捨てた物の数よりも、「使用率」に着目しています。

使用率100%、つまり自分の持ち物を常に使っている状態こそが、自分にとって最低限の持ち物に囲まれた状態だと考えています。

 

「使用率100%」こそ自分にとっての「最低限」

同じミニマリストでも、人によって持ち物の数は様々です。

リュック一つでホテルを転々としたり、車で生活したりする人。
何もないアパートでスマホ一台で仕事をする人。
家族と相談しながら家具や持ち物の量を調節している人。

どこで線を引くかは人それぞれですが、ミニマリストはきっと、自分のオリジナル定規を持っていると思います。一見何も持っていないような人だって、「一応服は着ておくか」と線引きをしているのです。

でも、ミニマリストであれば、あますところなく自分の持ち物を使っていると思います。

私は夫と二人暮らしですし、炊事や在宅仕事もあるので、すっからかんの部屋というわけではありませんが、おそらく1年を通して使わないモノは一切ありません。

要・不要については常に意識していて、生活習慣や好みが変わって使わなくなったら、すぐに手放すようにしています。

使用率が低いものは、他のもので代用できないか考えます。

栗の殻を割る道具や、卵のゆで加減を見る道具のような、便利でも用途がピンポイントの道具は買うのを避け、なるべく汎用性の高いものを選びます。調味料などもベーシックなものを揃えています。

予備やストックもできるだけ減らしています。

滅多に使わないものは小さなサイズを買い、試供品や普段使っていない頂き物のスキンケア用品などは優先的に使い切ります。

結婚式のアルバムや卒業アルバムなどの思い出の品も、定期的に夫と眺めるようにしており、とても大事な時間となっています。

今使っているか使っていないか」はとてもわかりやすい指針です。

1週間、1ヶ月、1年と区切って、物の使用率について考えてみると、要・不要がスムーズに判断できるようになります。

 

 

使用率を上げるメリット

使用率の低いものを減らしていくと、メンテナンスが行き届くようになります。

「大事なものが埃をかぶって放置されていた」「知らないうちに液漏れしたり虫に喰われたりしてダメになっていた」なんていう事態もなくなります。

賞味期限や使用期限がいつのまにか切れているといったこともなくなるので、経済的です。

思い出のものも、奥にしまわずにどんどん出していきましょう。

最近私の影響で断捨離に目覚めた実家では、ビデオを全てDVD化したのをきっかけに、私や妹の小さい頃の映像をよく見ているそうです。

夫と帰ったときにもみんなで見て盛り上がりました。反抗期まっさかりの自分とか恥ずかしすぎて何の罰ゲームやと思いましたが、とても楽しかったです。

思い出の品も「使う」という意識が必要です。タンスの奥に仕舞いこんでいるだけでは、物は活きません。

また、昔の私は、「もったいなくて使えない」という感情によくかられていました。

おしゃれな石鹸や紅茶、高価なボディクリームなど、飾っておいたりちびちび使ったりしているうちに、よくダメにしていました。匂いの飛んでしまった古いボディクリームなんて、肌に悪いし、無理矢理使っても全然わくわくしませんよね。

値段に関わらずがんがん使うようになってから、QOLが上がりました。

良い物は、日常をグレードアップする感覚で気にせず使っていきましょう。

 

使用率は自分主体で考える

何を選び、何を使うかは、好みや日中の過ごし方、生活習慣などによって大きく変わります。

例えば、我が家にはトースターがあります。

パンを食べない方なら手放しても良いかもしれません。

魚焼きグリルが家にある方は、それで代用しても良いかもしれません。

でも我が家では、毎朝必ずこれで夫のパンを焼きますし、グリルやオーブンがなく、トースターをほぼ毎日調理に使うので、残す選択をしています。

また、我が家には炊飯器もあります。

鍋でもご飯を炊けなくはないですが、予約機能がなくずっとそばで見ていないといけませんし、朝早起きして準備するのは難しいです。

そもそも私は修行僧のような生活や丁寧な暮らしをしたいわけではなく、無駄を削いでいるうちにミニマリストになったタイプなので、持ち物を減らして不便を感じたり、時間が余計にかかったりするのは困ります。
自分や自分の家族が使うものなら、誰に何を言われようが持っていてもかまいません。自分の生活、自分で買ったものですから。

とはいえ、「これは○○の時に使えそう」というのは要注意です。

「クッキーを入れるのにぴったりな小袋だなあ」「この服はスポーツする時にでも使おう」と思っても、自分自身がお菓子作りや運動をしないのならば、使われないまま忘れ去られてしまうはずです。

あくまで"今自分が使っているか"を基準に使用率を考えると、判断しやすいです。

捨てるも残すも、自分が主体であると意識すると良いと思います。

 

終わりに

私が汚部屋掃除動画や整理収納番組などを見ていて、好きなシーンがあります。

それは、長らく放置されていたものが役割を与えられたり、部屋の中心で輝きを取り戻したりするシーンです。

部屋に物が溢れていると、一つ一つの個性が消え、モブキャラのようになってしまいます。

実際多くの方が、「自分の持ち物や部屋にある物を全部言ってみて」と言われると、はっきりと思い出すことができず、困ってしまうのではないでしょうか。

モノを減らすと、ガラクタだったはずの物たちが、突然浮かび上がるように感じられます。

埃を払われ、使われるようになって、生き生きと輝き始めるのです。

使わないものは手放し、放置されていたものは積極的に使い、身の回りの物の使用率を100%に近づけていくことで、物の価値を高めていくことができます。

それこそが物を大切にすることに繋がるのではないかと、私は考えています。