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iPhoneの「オートメーション機能」が未来的。スマホを交通系ICカードにかざすだけで、帰宅時間が家族に送信されるようにしてみた

帰宅時に、家族に帰宅時間を連絡しているという方は結構多いんじゃないでしょうか。

私たち夫婦も毎回相手に知らせるのですが、いちいち調べて送るのって面倒ですよね。

そこで、iPhoneの「ショートカット機能」「オートメーション機能」を使い、自動化する方法を考えました。

手持ちの交通系ICカードにスマホを翳すだけで、自動的に帰宅時間を計算して、メールで相手に送信してくれます。

今回はその具体的な設定方法をお伝えします。

 

 

必要なもの

必要なのは、NFCタグが埋め込まれたカードと、iPhoneだけです。

NFCタグは、nanacoカードや社員証、施設利用証など、「ピッ」と翳して使えるカードには、だいたい組み込まれているので、好きな物を使って下さい。

最近では「NFCタグシール」(後述)というものもあるので、それを身の回りのものに貼って使ってもかまいません。

私は関西の交通系ICカードのPiTaPaを使いました。

 

ショートカットの設定

まず、ショートカットの設定をします。

何らかのアクションを起こした時に発動する"セット"のようなものをまずあらかじめ作っておかなければなりません。

今回は、「ICカードにスマホをかざす」というアクションをした時に、「目的地までの時間を取得し→テキストに入れ込み→メッセージを送信する」という一連の行動をしてほしいので、まずはこのセットを作る作業をします。

 

①アプリ「ショートカット」を開きます。

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iPhoneに元々入っているこのアプリを開きます。

右上の+をタップすると、「新規ショートカット」の画面が出てくるので、「アクションを追加」をタップします。

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②マップで移動時間の取得

下記のように「Appおよびアクションを検索」という窓が出るので、そこから「マップ」と入力して検索します。

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すると、アクション候補がたくさん現れるので、その中から「移動時間を取得」を選びます。

下記のように「<現在地>から<目的地>までの移動時間(<車>)を取得」といった文章が出てきます。これをカスタマイズします。

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<現在地>はそのままでOKですが、<目的地>には住所を入れ、<車>を適宜<交通機関>など、自分が普段使っている移動手段に変更しましょう。

 

②テキストを作る

次に、さらに+ボタンを押し、ショートカットを追加します。

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今度は窓で「テキスト」と検索し、「テキスト」という選択肢をタップします。

今回は、「<到着予定時刻>に帰るよ」という文面を作り、その中の時刻を自動的に計算してほしいので、その設定をします。

テキスト入力欄の下、キーボードの上に、よく見ると青字で「変数」と書いていると思いますが、その右横にある<移動時間>をタップして下さい。

そうすると、こんな感じで選択肢が出てくるので、<到着時刻>を選択します。

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あとはこんな感じで好きに文面を作ります。

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こんなテキストが毎日毎日奥さんから来たらどう思います?

 

③メッセージを送信

最後に、そのメッセージを送信するための宛先等の設定です。

またまた+をタップして、ショートカットを追加します。

今度は窓で「メッセージ」を検索。

その中から「メッセージを送信」を選びます。

家族など、送りたい相手を選んで終了。

ここは簡単ですね!

全ての追加が終わったら、「次へ」ボタンを押して、好きなショートカット名をつけて、ここはひとまず完了です!

 

トリガーの設定

次に、このショートカットが発動するトリガー部分を作ります。

今回は、「ICカードにスマホをかざす」というアクションをトリガーにします。

では、設定していきましょう。ここはすぐ終わります。

 

①オートメーションの作成

再び「ショートカット」アプリを開き、下部中央にある「オートメーション」を選択し、右上の+ボタンをタップ。

「個人用オートメーションを作成」を選び、その中の「NFC」を選びます。

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すると、「NFCタグ スキャン」という画面が出るので、タップして好きなICカードなどにスマホを翳して、スキャンします。

できたら、名前を付けて次に進みます。

 

②アクションを実行する

次に、「アクションを実行する」をタップします。

が、この中に、さっき作ったショートカットは見当たりません。

そこで、また窓から「ショートカット」を検索して、「ショートカットを実行」を選びます。

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青字になっている「ショートカット」の文字をタップすると、先程作って名前をつけたショートカットが選べるので、選択します。

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「いつ」にNFCタグをスキャンした時につけた名前が、「行う」にショートカットを作った時につけた名前が入っていることを確認しましょう。

実行した時にスムーズに作動してほしい場合は、「実行前に尋ねる」を外しておきましょう。

「完了」を押して、全ての設定が終わりました!

ICカードを翳して、パートナーにメッセージが入るか確認してみて下さい。

帰宅時間、かなり正確で驚きますよ。

本当はLINEでメッセージを入れられたら個人的には嬉しいのですが、それはできないみたいで残念です。

ちなみに、メール送信にはタップが必要なので、誤送信の心配はありません。

 

拡張機能でもっと使いやすくなる

このショートカット機能は応用が効きますし、NFCタグシールやSwitchBotなどで機能の拡張もできます。

 

NFCタグシール

直系2.5cmの小さな円形のシールで、これを貼るだけで、NFCタグ機能を付与することができます。

我が家ではソファの木製アームの裏につけており、後述の「SwitchBot」と連携させて、ここにかざすとライトがオフできるように設定してあります。

  • 車載ホルダーにスマホを置いて自動的にカーナビ開始
  • 冷蔵庫にかざしてレシピアプリを開く
  • ポスターやチラシに貼って公式サイトへ誘導

など、使い道は無限大です。

 

NFCタグキーホルダー

キーホルダータイプもあります。

こちらは鞄につけておくと、

  • 玄関の鍵(スマートキー)を解錠する
  • 電車内でニュースアプリやビジネスツールを開く

などの動作がスマホをかざして簡単にできるようになります。

 

SwitchBot

こちらは、部屋中のリモコンやスイッチを遠隔操作するためのものです。

スマホからこのハブに指示を飛ばして、この装置を介して、エアコンやライト、テレビなどを操作できます。

大手メーカーの家電であれば基本的に対応しています(リモコンでピッとするものはだいたいこれで動かせます)。

このSwitchBotは、

  • 外から帰ってくる直前に部屋を暖めておく
  • 外出先で電気の消し忘れに気づいてもその場で消せる
  • 寝る時にAIスピーカーに「おやすみ」と話しかけるだけで全ての電化製品をオフにする

といった使い方ができます。

反応が遅かったり、遮蔽物があると電波が届かなかったりといったマイナス点もあるのですが、便利ですね。

我が家は小さいので、2部屋これ1個で足りています。

 

おわりに

元々IoT化は夫が熱心に進めていました。私は「こんな小さい家じゃ必要ないでしょ」なんて思っていたのですが、いざ使い方を覚えてみると、その便利さや、自分で色んな応用レシピを作る面白さに気づくことができました。

使ってみるとまだまだ使い勝手の悪い点も多いですが、今ある技術を理解しておかないと、10年後20年後の技術が直感的に使えなくなる気がするので、こういった最新機能で色々遊んで慣れておこうと思います。

今回の記事、うまく伝わったか心配ですが、ぜひお手持ちのスマホで試してみて下さいね!