一人暮らしを始めたときから約10年、一貫してテレビ不要論者だった私ですが、結婚してテレビのある生活が始まりました。
どちらも経験した私が考える、テレビのメリットとデメリットについて書こうかなと思います。テレビの活用方法やテレビなしでも困らない方法についても少しお話します。
私がテレビを持っていなかった理由
私が独身時代テレビを持っていなかった理由(テレビのデメリット)についてお話しします。
①情報源としては効率が悪い
今の時代、ネットでさくっと検索すれば情報を得られます。書籍のデータやインタビューの映像、最先端の論文だって、簡単に取得できます。
料理一つとっても、最近はアプリの動画で手順や材料を見る方が一般的で、料理番組で見たものをメモして作って…という方は少なくなってきているのではないでしょうか。
また、テレビは、少ない情報を引き延ばして番組を作っているように感じます。
例えば「○○は××という病気を引き起こす」というだけの内容でも、
・司会アナウンサーの挨拶と芸能人のオープニングトーク
・再現VTR〜平和な日常を送っていたAさんにある日こんな異変が!〜
・芸能人のコメント
・再現VTR〜Aさんを担当した医者が原因究明!その驚くべき理由とは!〜
・芸能人が原因をクイズで当てる。何回かボケたあと、答え合わせ
・再現VTR〜緊急手術により健康を取り戻したAさんとその後〜
・医師本人が登場してトーク
・芸能人の体調チェック etc
といった風に、1時間を軽く越えてきます。
しかもその間に短いスパンで挟まるCM。
知識を身につけたいなら、コンパクトで反復も楽な活字の方が私には向いています。
今時のテレビは、情報源ではなく、あくまでリラックスや娯楽としての選択肢の一つに過ぎなくなってきていると感じます。
②見たい番組が少ない
そして、そんな娯楽としてのテレビでも、最近観たいと思える番組をなかなか見つけることができません。
映画はAmazonPrimeで無料で観られますし(レンタルもあります)、YouTubeにも面白い動画がたくさんあります。
ドラマは毎週待つのが苦手なので個人的に好きではないし、バラエティも観ません。芸能人や芸人の話より、なんらかの専門性を持った人の話が聞きたいです。
グルメ情報もよほど地元じゃない限りチャンネルを変えてしまいます。
報道番組はたまに見ますが、ゴシップ記事のような重要性の低いニュースや切り取り、偏向報道も多く、コメンテーターの感想も質が低いものが多々あります。
特に掘り下げて報道するでもなく、同じものを何度も流すので、内容がかなり薄いと感じます。
こんな感じで、特に観たいものがないというのが、テレビが不要だと思っていた最大の理由です。
今時は有料無料問わず娯楽はいくらでもあるので、テレビの優先度が下がっているのです。
③音や内容の刺激が強い
最近HSPとか繊細さんという言葉が広く認知されてきました。
あまり言いたくはないのですが、実は私もその気があり、テレビの音や光を不快に感じてしまう時があります。
我が家では夫が毎朝ニュースをつけていましたが、朝イチの騒音やネガティブなニュースに気が滅入ることをそれとなく話したら、あっさりその習慣をやめてくれました。
それから調子が良く、朝から落ち着いて過ごせるようになりました。
私のようなタイプには、テレビは刺激が強すぎるのかもしれません。
物欲などの刺激もシャットアウトできるので、自分軸で生活できるようになったとも感じます。
④時間を食う
学生時代は忙しくてテレビを観る暇がありませんでした。特に大学院に入ってからは、夜の12時まで自習室にこもる日々。
テレビがあったとしても、全く観なかったと思います。
テレビは一つの番組だけであっという間に1時間2時間と過ぎていきますし、一つの番組が終わればすぐ次が始まります。
いわば際限のない娯楽。
自分でその区切りをつけなければなりません。
私はそれが苦手だという自覚があるので、今も極力観ないようにしています。
⑤NHK受信料の支払義務が生じる
一人暮らしのとき、テレビを持っていないのにNHKの人がしょっちゅう訪ねてきて困った覚えがあります。
その頃はNHKの受信料集金に「テレビを持っていないので~」といえましたが、テレビを持ってしまうともう言い訳ができません。
我が家のテレビはYouTubeやAmazonの視聴、ゲームなど、モニターとしての利用が主ですが、テレビを持っている以上受信料は支払うしかありません。
年間13650円〜24185円(12ヶ月前払い、口座振替の場合)ですが、テレビがなければ払わなくていいお金ですよね。
NHKを観ない場合は、かなりもったいないかなと思います。
⑥かさばる
学生時代はさらに狭い部屋に住んでいたので、テレビを置くスペースがありませんでした。
テレビは存在感がありますし、デッキや配線なども気になりますよね。
移動するにも重たいですし、テレビ周りに埃が溜まっていたりすると、部屋全体が汚い印象になったりします。
今時のテレビは薄型なので、一昔前よりは気にならなくはなりましたが、置かなければもう少し部屋を広く使えるのかなとは思います。
⑦コストがかかる
テレビは安くても2、3万円はしますし、性能にこだわって上を見るときりがないです。
電気代は1時間あたり約2円と微々たるものですが、これもかかります。
高画質のテレビだったり、毎日つけっぱなしにしていたりすると、年に5000円くらいはかかるかもしれませんね。
一戸建てのおうちの場合はアンテナを設置する必要がありますが、地デジ・BS放送等で多少上下するにしろ、12000円~25000円、新築だと60000~80000円するそうです。結構な額です。
それから、手放すのも結構面倒臭いです。
以前記事にしましたが、テレビの譲渡には所有者変更手続が必要で、少し複雑です。
捨てるにしても粗大ごみとしてお金がかかりますし、重たいので持っていくのも一苦労です。
テレビのいいところ
ただ、テレビが家に来たことで、テレビの良さにも気づくことができました。
①ビジュアルを楽しむコンテンツに強い
今の時代のテレビは、細部まで映像がとても綺麗に再現されているなと思います。
無料の動画を見慣れた今だからこそ、ハイビジョンの旅番組や美術番組で、その美しさにはっとすることもあります。
そういった番組では、専門家の解説などもコンパクトにまとまっているので楽しめますよね。
母がよく、海外の街並みを延々と流す番組を録画しているのですが、BGMもあいまってとても素敵で、ここ行きたいな〜なんて思いながら観ています。
②リアルタイムでみんなで盛り上がれる
お笑いが好きなので、M-1やTHE MANZAIを観るのですが、SNSなども見ながらリアルタイムで盛り上がれるのはやはり楽しいです。
音楽番組で好きな歌手が出た時なんかもそうですね。紅白やカウントダウンTVなどの年末年始の番組は特に、独特の盛り上がり感があって大好きです。
Twitterでは、オリンピックやアニメランキング系の番組、スポーツの試合や金曜ロードショーなど、テレビの実況ツイートがよくトレンドを賑やかにしています。
配信が一般的になった今も、やはりこれだけ大勢で楽しむ感覚は、テレビならではだと思います。
お笑いを観ている瞬間は「テレビあって良かった…」と思っています(笑)
③大画面モニターとして優秀
我が家のテレビにはYouTubeを観る機能がついているので、それを使って動画をよく観ています。
YouTuberの竹脇まりなさんのエクササイズを毎日やっているのですが、テレビだと動きがとても見やすいです。
また、アダプタでAmazonPrimeの映画やTVerの見逃し配信などをテレビに映し、大画面で観ることもあります。
これはテレビのHDMIとスマホを繋ぎ、スマホの映像を映すものです。我が家ではアップルの純正品を使っています。Amazonでだいたい5500円くらいです。
やはり二人で一緒に見るには、大きい画面の方がストレスが無くて良いですね。
ただ、映画を観ている間はスマホは使えないので、AmazonPrimeやHulu、Netflix、TVerなどの動画配信サービスをしょっちゅう使う方なら、Fire TV Stickを刺してテレビに映す方が便利かもしれません。
それから、我が家ではゲームのモニターとしても大活躍しています。
個人的にスプラトゥーン2が大画面でできるのが嬉しいです。笑
エイムも合わせやすい。マンメンミ!
テレビの代替案
実は、映像を移すだけなら、代替方法はいくつかあります。
プロジェクターで壁に映す
まず、プロジェクターで映像を壁に映す方法。
昔実家にあったものは大きくて重量もあり、出すのが面倒で誰も使っていませんでしたが、最近のはとてもコンパクト。
こちらのAnkerのは、キャンプにも持っていけるとか!
天井や壁など好きなところに投影できます。
PCモニターと兼用する
テレビとして使えるPCモニターを使えば、パソコンと2台持ちしなくてすみますし、NHKの受信料は払わなくても良いです。
ただし、番組を見るために5000円くらいのTVチューナーが別途必要になります。
これを使うためにはHDMI対応のPCモニターが必要です。
また、画質が荒くなる、文字が小さく表示されるといったデメリットもあります。
ただ、たまに見るだけなら必要十分かもしれません。
その場合アスペクト比はテレビと同じ、16:9のワイド型を選びましょう。
終わりに
自分に必要な娯楽や情報を選ぶ力のある人にとっては、テレビは良いツールになり得ると思います。
一方でその自信がない人や、昔の私のように時間やスペース、つまりゆとりのない人にとっては、テレビはとてもネガティブなツールになる可能性があると思います。
生活に支障をきたしていたり、違和感があるのであれば、一度テレビを手放したり、電源を抜いてみたりすることも一つの方法だと思います。
この記事でメリットやデメリットを整理してみて、改めて私にとってはテレビは不要だなと思いました。旅番組やお笑いも、しょっちゅう観るものではないですしね。
ただ、モニターとしてはかなり重宝しているので、これからも使っていきます。
テレビとの距離感、慎重に見極めていきましょう。