私は元々ファッションが好きで、服に囲まれて生活していました。
ある時期から価値観がコロッと変わり、服を積極的に処分する&買わないようになりました。
オシャレに目覚めた20代
高校までファッションとは無縁だった私は、大学に入って、自分の垢抜けなさに苦しみました。
大学後半になりダイエットに成功。
10kg以上痩せたのを機に、ゆるふわ女子に転向し、ネット記事を読み漁り、着こなしや美容についてひたすら情報を吸収しました。
自分には無理だと思っていた可愛い服を着こなせるようになり、急にオシャレが楽しくて仕方なくなりました!
ファッションアプリの「WEAR」にハマったのもこの頃。フォロワーさんが増えるのも楽しくて、月に数回は新しい服を買ってました。
プチプラの服やアクセサリーをたくさんそろえて、組み合わせるのが楽しくて好きでした。
着ない服はネットオークションに出してはいましたが、それでもかなりの量を溜め込んでいました。
ファッション好きが服を捨て始めた理由
①似合う/似合わないを判断できるようになった
服を捨て始めたきっかけは、突然「着れない服」の存在に気づいたことです。
元々物持ちはいい方なので、スカートやコート類を何年も持ち越していた私。
ある時、衣替えをして数ヶ月ぶりに出した春物のミニワンピが似合わないことに気づきました。なんだこの溢れ出る若作り感!
「好きな服を着ればいい」とは言われるものの、どんな服が着られるかは、結構顔立ちや年齢、周りの環境に左右されると思います。
私は背が高くどちらかといえば大人顔なので、ミニスカの限界が特に早かったと思います。
台形スカートはギリギリいけるけど、フレアはもう無理…。
その頃から私は、徐々にひざ下〜ミモレ丈スカートにシフトしていき、ミニ丈やモコモコした服はどんどん処分していきました。
デザインが可愛すぎるものも、ほとんど売ってしまいました。
それまでは好きな服はどんどん買っていましたが、やっと似合う服・似合わない服を冷静に判断できるようになった気がします。
好きな服が着れなくなるのは、歳を取る悲しさのひとつ。でも、これについては、今後はもっとシックな服も似合うようになるはずだと、前向きに考えています。
②エネルギー切れと「足りている」感覚
若いときは、自分の外見を磨くとすぐにちやほやされるので、ファッションへのモチベーションは高まりやすいです。
しかし20代後半にもなると、人としての成熟度や仕事が評価の中心になってくるので、そういったファッション熱は必然的に落ちついてきます。
若い時に比べると、服を買うエネルギーが格段に落ちたなと思います。
元々衝動買いはなく、「○○が欲しい!」という欲求から買い物に行くタイプなのですが、雑誌やネットを見なくなってから、その欲求スイッチが入らなくなりました。
WEARもとっくにやめているので、着こなしを誰かに見せて評価されるというモチベーションもありません。
なにより、最近「足りている」という感覚が強く自分の中に居座っています。
おそらく、服が趣味から「日用品」へと変わり、「要・不要」で考えられるようになったのだと思います。
現状に満足しているので、新しい服をどんどん買いたいという欲求自体がはるか彼方です。
③「ふたりぐらし」に興味が移った
服に使っていた有り余るエネルギーは、今「夫との生活をいかに快適にするか」へと向かっています。
シンプルな部屋は落ち着くし、掃除もしやすくて快適です。だから、物をなくしたい。
二人のためにお金を使いたい。だから、むやみに物を買わない。
ふたりぐらしを充実させたいという欲求が、自分を可愛くしたい欲求にとって換わったのだと思います。
今はアイテム数の暴力ではなく、決まったお気に入りの服で、常に夫好みの綺麗な自分でいたいという欲求の方が強いです。
ファッションとシンプルライフの両立
ミニマリズムやシンプルライフとファッションは相性が悪いことは否めません。
自分自身、「素敵な生活をしたい」「シンプルな自分でいたい」と興味がシフトするにつれ、可愛い服へのこだわりや熱意が少しずつ薄れていくのを感じます。
ただ、服を着るときの喜びが完全に消えうせたわけではありません。
これからもほどよい距離感で、服を着ることの楽しさと向き合っていくつもりです。