今でこそ日々ばんばんモノを捨てる生活をしている私ですが、中学生・高校生のときはモノを捨てられない、片付けられない人間でした。
床がモノで溢れ足の踏み場はなく、定位置はベッドの上。
一ヶ月に一度くらい、徹夜で部屋を片付けるのですが、一ヶ月でまた元に戻る、という生活をしていました。
「中高生の娘の部屋がゴミ屋敷…」といった悩みを抱えている方の役に立てばいいなと思い、この記事を書くことにしました。
私が部屋を片付けられなかった理由と改善策
①部屋に愛着がない
私が部屋を片付けるようになったきっかけは、一人暮らしを始めたこと。
ある程度自分の自由に部屋をカスタマイズできるようになると、必然的にインテリアに興味が湧きました。
お気に入りの家具に囲まれた大好きな部屋なので、意識的して部屋を素敵に保つようになりました。
それまでは親の決めたカーテン、壁紙、立派だけど高校生の好みではないずっしりとした学習机や洋服ダンス…もちろん今となっては有り難いの一言に尽きるのですが、当時は少し不満でした。
妹はちゃっかり交渉して自分好みの家具を揃えてもらっているのがまた…(笑)
部屋が片付かないという人は、部屋そのものを大事にするモチベーションがないのではないかなと思います。
家具を選ぶ時に、部屋の持ち主の意見を取り入れてあげれば、部屋を大事にするようになるかもしれません。
ちなみに話は逸れますが、私は、ゴミ屋敷で悩んでいる方がもし社会人で、お金がある程度自由になるようであれば、家具を一新したり、思い切って引越しをするのもアリじゃないかなと思っています。
それくらい環境は人のパフォーマンスに大きな影響を与えると考えています。引越しとなれば、持っていく物を厳選せざるを得ないですしね。
②収納とモノのバランスが悪い
私の部屋にはとにかく本とCDと雑貨が多かったのですが、その割に部屋に収納がほとんどありませんでした。
収納スペースを棚の上やベッドの下に無理矢理作っている状況でしたが、この収納ケースが雑然としたイメージを作っていたように思います。
また、仕舞いにくい・取り出しにくいことから、片付けが億劫になっていた一面もあります。
使いやすい大容量の収納スペースはしっかり確保した方がいいと思います。
本来なら、収納を増やすより、モノを減らした方が良いのですが、中学生や高校生で、お気に入りのモノを捨てるのは正直困難です。
自分にとって何が必要か不要かわかってくるのは、ある程度年を重ねないと難しいですし、大人になったから見るとつまらないものでも、中学生や高校生にとってはとんでもなく愛着のある、大好きなモノだったりします。
「ゴミや不要物は積極的に処分する」「身の回りのものはきちんと整理する」「同じようなものは買わない、複数持たない」「無駄遣いしない」と教えるのは教育の一環として必要だとは思いますが、むやみやたらに横から「これはいらない」と口を出してしまうと、悲しい思いをさせることになるし、反発もされます。
だからできる限り収納スペースを確保して、「最低限そこへ整頓して収納する」ことを指導した方がいい気がします。
もちろん、収納スペースから大幅に溢れるようなら、自分のキャパを超えて持ちすぎだと教えるべきとは思いますが…。
③毎日片付ける習慣がない
一人暮らしを始めてから、毎朝大学に行く前のトイレ掃除が習慣になっていましたが、高校時代はそういった習慣がありませんでした。
朝も早いし帰りも部活で遅い。やりたいこともたくさんあるし、家のことも手伝わないといけないし、勉強もしないといけない。
そこに「自分の部屋の片付け」が入り込む隙間はありませんでした。
また、当時は掃除道具が離れた部屋にあったので、いちいちそれを持ってくるのが面倒でした。
こういう小さいことも、片付けが毎日の習慣にならない理由だったかもしれません。
1日のタイムスケジュールのうちどこかに片付けの習慣が10分でも入れば、あんなに散らかりはしなかったんじゃないかなと思います。
難しい気もしますが、1日10分ずつ片付ける習慣を家全体で始めるのがいいかもしれません。
あと、言いにくい話ではありますが、いわゆる「片付けられない人」の話を聞いていると、ご両親に片付ける習慣がないことも多いです。
汚部屋ブログをよく読んでいた時期がありますが、皆さん汚実家の片付けも並行してやっていたり、お子さんの愚痴を書いていたりと、一族郎党片付けられない呪いにかかっていることが多かったです。
今思うと、私の母も、モノは多い方でした。
ただ、きっちりした性格なので、部屋はいつも綺麗に片付いていました。
私にはそっちの性格は遺伝しなかったので、私の部屋はモノが多い上に片付いていないという惨状でした(笑)
親の習慣や性格は知らず知らず移るというお話、「うちは違うよ!」っていう方がいらっしゃったらごめんなさい。
④部屋が綺麗なことによるメリットを理解していない
部屋が綺麗になれば、雑念が消えるので、勉強に集中できます。
部屋がすっきりしているだけで、毎日快適なメンタルで過ごせます。
今の私ならわかりますが、中学生や高校生の時は、こういった片付けのメリットを理解することが難しいんですよね。
「掃除をしないといけない」というネガティブな感じではなく、「すっきりさせたいから掃除しよ!」というポジティブなテンションで掃除を提案するようにすれば、少しはイメージも変わるのかな?と思います。
ここで、漫画を一冊ご紹介します。
『まんがでわかるトヨタの片付け』という漫画ですが、こちらは、20万部を記録したベストセラー『トヨタの片付け』のコミカライズ版。
ストーリー形式なので片付けに興味の無いお子さんでも面白く読めますし、トヨタの基礎を作ったメソッド「5S」(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)のポイントをさらっと学ぶことができます。
「綺麗にするための片付け」ではなく、あくまで「結果を出すための片付け」を描いているので、「掃除なんて意味ないよ」という意識を改革するのにぴったりだと思います。
まとめ
改善策をまとめると、以下の4点となります。
・部屋の持ち主の意見を取り入れる
・収納スペースを確保する
・家全体で毎日片付けの時間を設ける
・部屋が綺麗なメリットを伝える
言うは易しかもしれませんが、 ぜひ、簡単にできるものから始めてみて下さいね。
中高生のミニマリズムはほどほどに
片付いた部屋が大好きで、メリットもよく理解している私ですが、高校生の時は、たくさんのモノが自分を作っていたな、と感じる部分もあります。
この頃は音楽や絵をたくさん作っていて、目に飛び込んでくるもの全てが創造力の源だったので、このときに殺風景な部屋にいたら、もっと味気ない生活になってたかもしれないなと思うのです。
今は集中と心の安定とすごしやすさを最優先にしているので、シンプルライフを基調にしていますが、芸術家のアトリエのような、雑然とした部屋も嫌いではありません。
もし今より広い家に引っ越すことがあったら、一部屋は本やCDや面白いモノで溢れた部屋にするのもいいなとも思っています。
もちろん、不要なモノ(自分の気に入っていないモノ)で溢れた汚い部屋と、自分の好きなモノで溢れた雑然とした部屋は、区別しないといけませんけどね。前者の意味では片付けは必要だと思います。
親が片付けを強行すると、「大事な物を捨てられてしまう」という無意識の恐怖や反発心から物を捨てられない大人に育つという話もありますし、あまりにひどい状況でなければ、見守るのも一つの選択肢だと思います。
以上、元「片付けられない高校生」の私が考える理由と改善策でした。
もし自分やお子さんの部屋が片付かないと困っている方がいらっしゃるなら、私の中学・高校時代のエピソードが、何かのヒントになればなーと思います。