私はauユーザーです。
格安スマホを検討したこともありましたが、個人的には不要だと判断しました。
大手キャリアが軒並み利用料金を大幅に値下げしたため、両者の価格の差も縮まりつつあります。
今回、私の利用状況だと有名格安スマホだとどれだけ安くなるのか値段を比較してみました。
そのほか、格安スマホに変えるべきタイミングや、格安スマホに向いている人・向いてない人など、迷っている方の手助けになれば嬉しいです。
格安スマホについて
皆さんご存知とは思いますが、格安スマホとは、MVNO(Mobile Virtual Network Operator/仮想移動体通信事業者)から提供される格安SIMを挿したスマートフォンのこと。
現在通信設備を備えているのは、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの3社(いわゆる大手キャリア)ですが、MVNO各社はその設備を借りて管理コストを抑えているため、低価格で通信サービスを提供することができます。
その代わり、サポートが少ない、自分でSIMの挿込みや管理をする必要がある、回線がつながりにくい、遅い、メールアドレス(@ezweb.ne.jpなど)が使えないなどのデメリットも存在します。
私のスマホ利用環境
私のスマホ代は月々2480円です(夫も同じです)。
私のスマホ利用環境やサービスの選択基準はこんな感じ。
・データ通信量は1GB以下
・長電話は家族のみ
・5分未満の通話が多い
・回線の繋がりやすさと速度重視
ほとんどWi-Fi環境下にいるので通信料は1GB未満で済んでいます。
私のプランは「au新ピタットプラン」。
月々の通信料利用額に応じて自動的に値段が変わるプランです。
基本通話料込みで「月額2980円~」と謳われていますが、実は、2回線だと一人2480円~になり、3回線だと一人1980円~になるというように、回線の契約数に応じて大幅に割り引かれます(3回線まで)。
うちは夫と私がそれぞれの実家でまとめて契約していて、それぞれ家族が3人以上いるので、この3回線の割引が適用され、一人月額1980円~です。
これに、5分間の定額かけ放題プランの「スーパーカケホ」というオプション700円(キャンペーンにより12ヶ月間は500円)をつけているので、私の毎月支払うスマホの使用料は2480円となっています。
これとは別に、家族通話は完全無料。
夫との会話は家族のグループが違うので無料にはなりませんが、通話はあまりしないし、用があればLINE電話があります。
ちなみに支払いは実家とは分けています。
格安スマホだといくらになる?
ざっくりですが、上記の条件でいくつかのMVNOと料金比較してみます。
格安SIMには電話が使える通話SIMと、データのみのデータSIMがありますが、格安スマホ利用者の多くは通話SIMでしょうし、私も電話番号は変えたくないので通話SIMを前提に話をします。
割引やキャンペーンも考慮してなるべく安く見積もりますが、最安値ではなく、あくまで「私が同じような条件で乗り換えるなら」という観点での見積もりです。
mineo(マイネオ)
auプラン(Aプラン)デュアルタイプ(500MB)090音声通話付 1630円/月
・3GB/月
・電話10分かけ放題 +918円
計2548円
Y!モバイル(ワイモバイル)
スマホプランS 3218円/月
・3GB/月
・SIM単体契約特別割引(24ヶ月間)-432円
・ワンキュッパ割(12ヶ月間)-1080円
・10分かけ放題無料
計1706円
BIGLOBE(ビッグローブ)
音声通話 3ギガプラン タイプD 1600円/月
・3GB/月
・電話10分かけ放題 +830円
計2430円
楽天モバイル(ラクテンモバイル)
スーパーホーダイ プランS 3218円/月
・2GB/月
・楽天会員割引 -540円
・3年契約 -1080円
・10分かけ放題無料
計1598円
一見安くても期限付きだったり、オプションが高かったりするので、実際支払っている金額は、今と変わらないか、1000円程度しか変わらないことがわかります。
この中だと楽天ポイントも貯まる楽天モバイルが私にとっては魅力的ですが、楽天モバイルは自社回線を取得し、2019年10月から順次移行させる予定です。
この回線のつながりやすさが未知数なので、乗り換えは時期尚早かなと思っています。
私が格安スマホにしない理由
とはいえ、多少なりとも節約にはなる格安スマホ。
それにもかかわらず私が乗り換えない理由は以下の4つです。
料金に魅力を感じない
まず、ここまで見てきたように、私のスマホの使い方では、料金上のメリットがほとんどありません。
格安スマホは最初に言ったようにデメリットもたくさんあるので、それを上回るメリットがないと、わざわざ手間や初期費用をかけて乗り換える気にはなれないのです。
利便性や情報管理含めた安全性、店舗の多さ、サービス充実度は大手の方が上だと思うので、月に1000円程度の差なら変える理由になりません。
格安スマホ業界の先行きが不透明
2018年8月、政府の「利用料金4割引き下げ」発言があり、また、格安スマホへのユーザーの流出を恐れたこともあって、主要な大手キャリア3社は軒並み利用料金を値下げしました。
そして少し前にも、菅官房長官がさらなる値下げを示唆するコメントを出していました。
こうなると、格安スマホの唯一の利点である「安さ」がかすんでくるわけです。
実際、格安スマホに回線を貸しているドコモが、格安スマホ加入率の伸び率を下方修正して発表しており、やや格安スマホ業界に陰りが見え始めています。
総務省の調べによると、2018年9月末の時点で、MVNOの事業者数はなんと962もあるそう。(総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ」より)。
加入者が増えなければ、少ない利用者をこれだけの数の会社が食い合うことになるので、自然と統合・淘汰されることになります。
また、元々安さで勝負していた業界が低価格競争にもつれこむと、業界としてなりたたなくなるのが常なので、そういった点での先の見えなさもあります。
大手のMVNOを選べば潰れる心配はないでしょうが、そんな混沌とした状況下で乗り換えるのに少し不安があります。
5G回線の割当てについて不明確
2020年から高速通信5Gがスマホで利用できるようになります。
5Gを基準にしたサービスが出てくることで、おそらく社会全体が大きく変化するはず。
そんな中取り残されるというのは危機感をおぼえます。
5Gは大手キャリア3社には割り当てられることが決まりましたが、格安スマホに割り当てられるか否かについては発表されておらず、MVNO各社も口を閉ざしたままです。
なのでせめて5Gが利用可能かはっきりしてからでも遅くはないと思っています。
災害時の通信状態が不安
格安スマホは大手キャリアからレンタルした回線を使っています。
現在も、人の多く利用する時間帯は繋がりにくくなっていたり、通信速度が遅くなったりしています。
仮に大規模災害が起きて長期間通信が制限された場合、果たして有限の電波がMVNOに割かれるのかというところにやはり不安が残りますし、復旧する際の優先度に違いが生じる可能性もあります。
もしもの時に繋がりにくいリスクを考えると、格安スマホとの差額は保険みたいなものだと考えています。
今後格安スマホにするとしたら?
5G導入のタイミングで、MVNO各社も一度整理されるでしょうし、キャンペーンもするかもしれないので、見直すならそこかなと思っています。
とはいえ今と同じ程度の価格差が続くのであれば、わざわざ乗り換えることはしないかなと思います。
あと、通信回線については経産省が結構介入しているので、その動向も見て決めることになると思います。
まあ時期がなかなか読めないんですけどね。
少し前に経産省がMVNOへの移行を推進していた時、どうせすぐ大手キャリアも追随して安くなるだろうと思っていたのに、なかなか安くならなかったし…。
日本の回線は性能が良くて、地下鉄や新幹線でも綺麗に繋がるので、その品質を維持しつつ値段を大幅に下げるのは難しいのでしょう。
格安スマホが合う人、合わない人
もちろん、利用状況によってはガクンと安くなる人もいると思うので、ご自分に合ったプランを探してみるといいと思います。
ただ、月々4000円以上払っている方は払いすぎかもしれないので、まずは見直しだけでもされると良いと思います。
auだとネット上ですぐ料金プランの変更ができます。
私見ですが、私のように、
・通信量が月に1GB未満
・3回線以上(=一緒に契約する家族が3人以上)
・安さより快適さや速度重視
のauユーザーは、格安スマホにするメリットが少ない気がします。
ただ、もし月の通信量が1GBを超えると、3回線割引やauスマートバリュー(eo光との提携割引)などを駆使しても月額3480円に跳ね上がるので、毎月1GB~3GBをうろうろしているauユーザーは、格安スマホを考えてみてもいいと思います。
また、SNSをメインで使用する場合は「LINEモバイル」に専用プランがあったりと、スマホの使い道によってもプランが色々と用意されているので、どういった使い方をしているか今一度考えてみるのもおすすめです。